再び注射生活
有痛性外脛骨と診断されてもう何年たったでしょうか。
何度も何度も痛み止めの注射を打ち、
治療用の高価なオーダーメイドのインソールを使い、
やっと痛みから解放されたかと思っていたのですが、また痛み出しました。
今度はどうしよう。
本当に痛いときは市販の鎮痛剤を飲んでいましたが、長期連用はダメ。
また都内まで通うの?
その時は、実家から出て一人暮らしをしてしまったので、都内まで電車で片道3時間ほどかかりました。交通費も往復6000円くらい。ここにいたら通えない。
もっと近くで何とか相談できる病院さがそうと思いました。
ずっとずっと前にお世話になり、腱鞘炎の手術もしてもらった整形外科&ペインクリニックがあったのを思い出し、都内よりはだいぶ近いから、とりあえずそこで相談してみるか。
というわけで、そのペインクリニックに行ってこれまでの事情を話しました。
そこの先生は、骨折などのけがはもちろん整形外科的な治療をするのですが、ペインとなると、患者がどんな方向に状態を持っていきたいか、どんな治療をしてほしいかを聞いてそれをできるだけかなえてくれるスタンスなので、
「わかった。治療としては痛み止めの薬を飲んだり湿布を貼って様子見するか、注射するかとかあるんだ。どうしたいかな?」
「注射してほしいです。」
「わかった、じゃ、1本いっとこう」
という飲み会前の発言のような会話があり、局所麻酔薬をまた足に打ち込まれることになりました。
飲み薬は効くのはわかってるけど、数時間だけ。湿布はほとんど効かないのがわかってるからです。
予防接種とかの注射と違って、先生が場所を確認しながら打つのですが、ここの先生は冷却スプレーは使いません。消毒したらダイレクトに針をさしました。
注射って普通うでにしますが、足の、しかも足首に注射って何度やってもやっぱりこわいです。
あっという間に注射が終わり、足の感覚がなくなってきました。
車の運転はできそうもなかったので、少し休んで、感覚がある程度戻ってから帰りました。
そんな感じで再び注射生活の始まりです。
そのペインクリニックで痛くなるたび注射を3回くらい打ちました。
つづく
再び痛み出した
インソールも作ったし、これでもう痛みで悩むこともない!
素晴らしい日々が待っている!
私の仕事は臨床検査技師でして、病院でいろんな検査をしているので、まあ一日中よく歩くんです。
なので、インソールには非常に非常にお世話になっています。
職場で履く靴にインソールを入れていたのですが、1日8時間は履くでしょうか。
それはそれは快適な日々を送ることができていました。
痛みなんてすっかり忘れ、やっと元の暮らしができると思っていました。
思っていました。
・・・
・・・
え?
あれ?
何か痛い。
!!!
徐々にでしたが、痛みが出始めたのです。
どうして?
インソール入れてるのに?
そんな感じで再び痛みとのお付き合いが始まったのです。
つづく
インソール試作品使用中
試用期間が始まりました。
違和感すごいかなと思っていたのですが、そんな期待を見事に裏切り、ほとんど違和感なく履くことができました。硬いプラスチックの板なので、一日中履いてると痛くなるんじゃないかと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。
へー。こんなに自然な履き心地で痛みがとれるんだ。
なんで今まで作らなかったんだろう。(お金がなかったからですが)と思いました。
今思えば、これが大誤算だったのかもしれません。
その時は、痛みをとることより、使い続けるには、まず違和感なく履けることが重要と思っていたのでしょう。
違和感がないということは、ほとんど効いてないということですから。
それを考えずに、これなら長く履き続けられると思ってしまったんですね。
試用期間が終わり、診察で微調整が必要か判断する時も、
「このままでいいです。」
と言ってしまったのです。
その結果が出たのは、数か月たった後でした。
つづく
インソール試作品
インソールは、毎日、一日中足に触れ、何十キロもある体重を1歩1歩支えるものだから、しかも長い年月使うものなので、足型をとって作っても、1か月くらいは試用期間が必要です。
足に合ってなかったり、高すぎたり、低すぎたりするとかえって痛みがひどくなったり、ストレスになって使うのをやめてしまうことになるので、試しに使ってみて、合わないと感じるようなら義肢装具士の先生が微調整してくれます。
ただ合ってるかじゃなく、歩いてみたり、動いてみたりした動作を見て、本当に使ってみて大丈夫そうか、渡してしまっていいか判断してくれます。
そして試作品が手元にわたりました。
後で写真も載せようと思いますが、形はさすがに型とっただけのことはあり、地面と平行になっている個所はどこにもありません。
オーダーメイドのインソールってこんな感じなんだ!
母指球のあたりが柔らかくなっていて、土踏まずからかかとにかけてはとても硬いプラスチックのような感じでした。これで土踏まずのアーチを支えるんですね。足に接触する面は真っ黒な皮のようなちょっとつやのある光沢がありました。
裏を見ると、
〇〇クリニック 〇〇 〇〇(私の名前)様 右足用
と書かれたシールが貼ってあり、ちょっと感動。
これから始まる痛くない快適ライフにかなり期待が高まりました。
早速仕事用の靴に入れてみよう。
つづく
足の型をとる
というわけで、学生生活もおわり、就職してある程度お金もできたので、世界に一つだけ、私だけのマイインソールを作ることにしました。
市販のものと違い、私の足にしか合わないインソールです。
まず足の型をとりました。
お花屋さんで売ってるオアシスのような、一度圧力かけるとつぶれて形が戻らないスポンジのようなものの上に足を置き、椅子に座ったままで体重をかけました。
片足だけ作ることはしないので、両足。
片足だけなら費用も半額で済むのに。
痛いのは右足だけでしたが、両方使わないととても歩きづらいし、バランスも悪くなって、ほかの場所にも影響が出てくるということなのです。
型をとったら、何だか自分だけのものが手に入るという実感がわいてきました。
インソールの原理というか、役目の詳しいことは私の説明より、ネットの情報のほうがいいと思うので書きませんが、足には体重をかけたときにクッションになるアーチが必要なんだけど、私を含め有痛性外脛骨の人はそのアーチがあまりなくて後脛骨筋に負担がかかり痛みが出るということが一つあるので、そのアーチを人工的に支えるものを作って体重をかければいいという考えに基づいて作られるということです。
さて、生まれて初めて装具を作ったわけですが、
靴に何か入れるのか・・・。
邪魔じゃないのかな?
歩き方もかわるんだろうか?
今後の生活、どう変わるんだろうか。
本当に注射なしで過ごせる日がくるのかな?
装具と言ってもただの板ですが、
不安でいっぱいでした。
つづく
やっぱりインソール
痛み止めの注射。
乳白色な液体。
これを打てば2か月くらいは痛みが出ない。
インソール作れば初期費用すごくかかる。
・・・2か月に1回注射を打ちにくればいいのか!
という考えにたどりつき、インソールは考えませんでした。
当時学生だったので、まずはお金がない。2か月に1回なら都内に行くくらいはあるだろう。そんな感じでした。
注射したあとは、本当にぜーんぜん痛くない。
なんて素晴らしい世界!
もう注射打ちに行かなくてもいっか。とも思いました。
しかし・・・
痛みは必ずやってきました。
必ず。
痛みが来るたびに電話でクリニックに予約して、とことこ電車に乗って都会のど真ん中まで注射を打ちに行きました。
そうして何回打ったかなぁ。
だんだんめんどくさくなってきました。
就職してお金ができたらインソール作ろうかな。
一生注射を打ち続けるわけにいかないし。
多分痛みがなくなることはないんだろうな。
と思うようになり、インソールを作ることを決意しました。
つづく
初めての受診2
骨が多いと言われ、頭が真っ白になっていた私に
先生「とりあえず今日は痛み止めの注射をして、湿布と飲み薬で様子をみましょう。今後はインソールをオーダーメイドで作ってそれを使っていく方向にしたほうがいいかと思います。」
たしかこんなようなことを言われた気がします。
私「わかりました。」
先生「じゃちょっと準備しますね。」
・・・準備中・・・
先生「ちょっと冷たいですよ。」冷却スプレーをポイント的にかけて、麻酔薬が入った注射の針を一気に深く刺しました。痛くはなかったけど、注射筒を動かしながらいろんなところに麻酔薬を流し込む感じだったので、ちょっとびっくり。
その後、看護師さんからインソール作成の流れの説明がありました。
そのクリニックは、外反母趾の治療も有名で、毎日インソールを作る患者さんがいるくらいインソールに力入れているという感じだったので、(義肢装具士さんも常駐してるくらい)慣れた感じで説明してくれました。
まず両足の型をとり、インソールを作る、1か月くらい試し履きをして再び診察、微調整、完成という流れでした。
しかし型取りに5000円(両足)、インソール作ったらまず10割負担で後から7割戻ってくるというシステムなので、10割の47,000円(当時、両足)支払い、3か月後くらいに7割の32,900円戻ってきて、自己負担額は約14,100円という、学生にはとても手が出せるようなものではなかったのです。
注射をすることで、痛みは劇的になくなりました。湿布も飲み薬もいらないんじゃない?って思うくらいでした。なので、一時的にも高額なインソールは考えませんでした。
その時は。